2院目に選んだ土地は美容業界の聖地「銀座」
本日はよろしくお願いたします。 まず、銀座院をオープンされてからこの半年間で感じた、物件の使い勝手についてお聞かせください。
はい。使い勝手はとても良いです。1院目の新宿院は、限られた予算の中でオープンしたクリニックでしたので、部分的に妥協せざるを得なかったところがありました。そのため、2院目は銀座ということで、理想のクリニックを作るために、資金も多めに投下させていただきました。 特に重視したポイントは、東銀座駅からすぐ着くという立地です。駅から遠いとお客様の足も遠のきやすいので、駅に近い立地にこだわりました。 また、2院目は絶対に新築テナントにすると決めていました。銀座という土地柄、なかなか新築テナントが出ない中で、CURA GINZAが新築で建築中ということで、こちらの物件に決めました。
数ある物件の中で、なぜ銀座の地を選ばれたのでしょうか。
1院目は、新宿の歌舞伎町にオープンしてから好調に運営できており、次はどこにしようかと考えた時に、美容業界の聖地のような場所である銀座にオープンしたいと考えました。新宿は、やや西東京のようなイメージがあるので、2院目は東東京寄りに出したいと思い、銀座の地を選びました。
銀座にクリニックを構えてから、どのように競合との差別化やブランディングをされましたか。
やはり「どこよりも圧倒的変化量を約束します」というコンセプトの元、運営しているところです。 もちろん、どの美容クリニックも変化は出しますが、トラブルを恐れて、あまり大きな変化は出さないところが多いです。なので、どこよりも圧倒的に変化を与えられるクリニックであることを心掛けています。
新宿と銀座では、客層に違いはありますか?
思っていたよりも、だいぶ違いました。 新宿は20~30代の若年層が多く、銀座は50~60代の年齢層のお客様も多いです。 あとは、新宿で予約が取れないお客様が銀座まで来院されることも多いので、新宿院の拡大も考えているところです。
今回の物件を選ばれてから、従業員・お客様からの評判はいかがですか。
スタッフからも駅からすぐクリニックに着くので、とても好評です。 お客様からも同様に駅から近い点は評判が良いですが、表と裏で出口が2つあるため、迷われる方も一部いらっしゃいますね。 また、新宿院よりも3倍ほどの予算をかけているため、内装に関しても褒めていただけることが多いです。
客層に合わせたこだわりの内装と空間
辻先生のクリニックは、内装のインパクトが強いところが印象的です。新宿院と銀座院で、内装のイメージは変えましたか?
はい。新宿は、黒をベースにした内装にした為、今回は白を基調とした内装にしました。 客層も新宿とは異なるので、マイルドな内装で、植物を多めに配置し足を運びやすい雰囲気の内装を心掛けました。
今回、銀座院の内装でこだわった点はありますか?
そうですね。こだわっている点は、他のクリニックと被らないような内装を意識しています。 やはり、クリニックは似たり寄ったりの内装が多いので、例えば、ライトの光らせ方や植物の配置など、他のクリニックと被らないような内装を徹底しています。
劇的な変化を約束するコンセプト美容クリニック
次に、「Tensei clinic」の名前の由来をお聞かせください。
はい。Tensei clinicという名前は 「転生するくらい劇的な変化を約束します」という、コンセプトに合うクリニックの名前をつけたいという想いと、「転生しました」というキャッチーな響きも、お客様にも刺さりやすいと考えました。 今は、コンカフェ(コンセプトカフェ)が流行っていることもあり、コンセプト美容クリニックがあってもいいのかなという想いで、Tensei clinicという名前になりました。
辻先生が、美容外科医を志したきっかけについて教えてください。
美容外科医を志したきっかけは、私自身が中学・高校時代に、整形手術を受けた時に「整形には、人生を前向きに変えてくれるすごい力がある」と、心底感動しました。 同じように、容姿を気にして前を向けない方の人生を変える手助けができたら、この上なく幸せだと思い、その頃からコツコツ勉強し始めました。 私は、美容だからこそ水を得た魚のように輝けているので、美容業界に来て良かったなと思っております。
開業を決めたきっかけや、人生のターニングポイントは何だったのでしょうか。
そうですね、まずは私自身が自由すぎて組織に属することに向いてなかったことが大きいです(笑) あとは、個人のSNSで集客をして、SNS経由で指名をしてくれるお客様が7~9割でしたので、それも開業のきっかけになりました。 自信を持って「開業したらうまくいくだろう」という確信を得て、開業させていただいた次第です。
新宿に行くと、辻先生の看板や広告を見かける機会増えましたが、反響はありますか?
看板見て来てくれた方は、まだ1人もいません。(笑) やはりSNSを見て来られる方が9割です。今の美容業界は、SNSが主戦場となっているので、そこで勝つと、多くの集患に繋がります。なので、医者になる前からずっとSNSに力を入れ続けてきて本当によかったなと思っています。 SNSで勝てないと、口コミ・予約アプリなどに依存し、単価がぐっと安くなって価格競争になってしまいます。ですが、SNSが伸びていると、信仰心も生まれて、例えオペ代が高くても「辻先生にやってもらいたい」というお客様が増えて、多くのお客様に選ばれる結果になるので、美容業界にとってSNSは大事なツールだと思います。
SNSが主戦場の美容業界
分院展開している美容クリニックが閉院するニュースなどが散見されますが、今の美容業界に対してはどのように思われますか。
今は本当にSNSが主戦場なので、 やはりSNSが伸びているところが勝ちますし、SNSに力を入れてこなかったクリニックは閉院する傾向にあると思います。 どのクリニックもSNSを活用して伸びていく中でも、私はinstagramで1番伸びているドクターなのではないかと思います。 そういった意味で、美容業界としてSNSで成果を出すことが、今後、最前線で進むために重要だと感じます。
辻先生と他の先生の違いは何でしょうか。
そうですね。私は、整形芸人的な側面が強いと思っているので、やはりどのドクターよりも整形を受けてきていますし、今もまさに全身の脂肪吸引であざだらけです。 絶対に毎月1回は何かしらの施術を受けているからこそ、お客様も信頼して来院してくれる構図になっています。 例えば「レーシック良いよ」と言っている眼科の先生が眼鏡をかけていたら、説得力に欠けてしまいますよね。まずは自分で受けるべきだと思うので、実際の自分の整形回数というのはお客様の信頼感に繋がっていると思います。
今後新規で開業される先生に向けて、アドバイスをお願いします。
はい。私もそうでしたが、1院目はなかなか自信が持てないです。「本当にうまくいくのかな」「潰れてしまったらどうしよう」「倒産したらどうしよう」と悩む方が多いと思います。 まずはミニマムな規模で、ビクビクしながら開業しますが、なんだかんだ死に物狂いで頑張ればうまくいきます。なので、意外と大きめな規模からチャレンジする方がちょうど良いかもしれません。 ミニマムで開業して拡大移転するのであれば、それなら最初から大きめの物件で開業する方がおすすめです。 あと、自宅選びもそうですね。友人の意見も踏まえて言えば、自分の家にあった大きさまでしか成長できないので、小さな家だと小さい分の成長しかできません。 なので、大きい家に見合うだけの成長をしていこうと頑張れば、結果的に大きくなれます。 これから開業をされるのであれば、想定よりも1歩2歩背伸びして、大きく頑張ってみると良いと思います。
辻先生は開業してから1年というスピードで常に成長し続けている印象を受けますが、開業されてから、一番苦労されたことがあればお聞かせください。
あまり苦労はないかもしれません(笑) しいて言えば、スタッフ全員が満足するのはなかなか難しいことですね。全員を納得させることは難しいので、自分がやりたい方針を決めて、それを示し続けていくのが1番大事かなと思います。
全国的な分院展開への展望
辻先生の今後の展望や取り組みについて、お聞かせください。
個人的な意見としては、大阪、福岡、名古屋、北海道などの地方都市に分院を展開したいという展望があります。しかし、スタッフからはあまり賛同する声が挙がらなかったので、今は私とスタッフ全員の足並みが揃うのを待っているような状態です。 私のノリと勢いで、分院を展開していくことは簡単かもしれませんが、そこにスタッフが付いて来ないと全体の士気も下がってしまうので、満場一致は難しいかもしれませんが、なるべくスタッフも納得の上で、分院を増やしていきたいと思っています。
今後は、全国的にも分院を展開していく予定ということですね。
そうですね。東京に分院を増やすというよりは、大阪や福岡、名古屋などの地方都市に展開していきたいですね。あとは、スタッフたちがどこまで許してくれるかによります(笑)
コンビニやカフェのように立ち寄りやすい美容クリニックへ
最後に辻先生の目指す美容クリニックについて教えてください。
コンビニやスターバックスのように行きやすい美容クリニックにしたいと思っています。美容クリニックは、以前に比べて敷居は下がってきたものの、コンビニやスターバックスと比べると、当然美容クリニックに行く方が敷居は高いと言われています。 なので、もっと美容クリニックに行きやすいようにしていきたいですね。私も整形をして、本当に人生が変わりましたし、美容業界には、人生を変えるだけの力があるので、それを多くの方に知ってもらいたいと思います。 では、なぜ美容クリニックの敷居は高いのかと考えると「周りにばれたくない」「予算が高い」「ダウンタイムが長い」など理由があります。 予算はともかく、ダウンタイムや整形を受けづらい環境に関しては、私自身が定期的に整形を受けることで「整形しても大丈夫」「公開しても問題ない」という安心感をお届けしたいなと思っています。なので、SNSではそのような発信を心掛けるようにしています。 予算に関しては、看板メニューは高めの金額設定にしないと売り上げが保てないのですが、おそらく日本で1番安い価格設定になっていると思います。 そういった価格面からも、親しみやすいクリニックになるように頑張っていきたいです。
今後の更なるご活躍を期待しております。 本日は、貴重なお話をありがとうございました。