西荻窪あらた歯科矯正クリニック / 河野新先生
インタビュー

予防を軸に、地域の歯を守るクリニックを目指して
本日はよろしくお願いいたします。まず、河野先生が開業を意識され始めたのはいつ頃からだったのでしょうか。
開業自体は、本当に学生の頃から考えていました。そこから逆算して「開業するためにどんな歯科医院で経験を積むか」を意識してキャリアを重ねてきました。
妻が矯正医で、私自身も矯正を目指した時期があったのですが、開業して医院を大きくしていくこと、より多くの方を診ながら予防を通じて地域を守っていきたいという想いを考えると、GP(一般歯科医)としての開業が一番合っていると考えるようになりました。開業の中でも「どういう開業をしたいか」を先に決めた上で、GPという道を選んだという流れです。
開業にあたって、どのようなクリニックを目指していたのでしょうか。
一番の目標は、虫歯や歯周病にならない健康な状態をキープする、あるいはそれ以上の健康を地域から実現していくことでした。まずは予防をメインに据えたいという気持ちが強くありましたね。とはいえ、予防だけでは対応しきれません。精度の高い治療や診断も必要になるので、そうした技術を学びながら開業した、という経緯があります。
西荻窪という地域を選ばれた理由をお聞かせください。
もともとこの地域に住み始めたことがきっかけです。妻の実家の近くで家を買って住むようになり、その中でこの街の雰囲気に惹かれていきました。東京ではあるのですが、いわゆるオフィス街という雰囲気ではなく、西荻窪は、地域にお住まいの方が多いエリアです。そうした温かい雰囲気や、住んでいる方々の優しさに惹かれて、この周辺で開業したいと思うようになりました。歯科は特に、日々の生活習慣に関わってくる診療科です。患者さん一人だけでなく、ご家族全体の健康を支えていきたいと思っていたので、オフィス街よりも住宅地に近い立地の方が合っていると考えていました。
相場もわからないところからの物件探し
実際に物件を探し始めた当初、どのような条件で探されていたのでしょうか。
やはり駅に近いこと、できればJR沿線であることを重視していました。都内は駅を中心に街が動いている感覚があったので、駅近が一番大切だと思っていました。階数は1階か2階、そして長く使うことを考えて、できるだけ綺麗な物件、新築に近い物件が良いと考えていました。駅からの距離は、徒歩3分から4分くらいを目安にしていました。商店街の中であれば良いのですが、そこから外れてしまうのは避けたいと思っていましたね。
今回の物件は駅から徒歩1、2分ということですが、実際に患者さんやスタッフからの反応はいかがですか。
患者さんは、駅の近くにあることで何かのついでに立ち寄っていただけることもあります。スタッフも、駅に近い方が通勤の面で断然楽だと言ってくれていますね。物件を探されていた当時、迷われていた点や不安に感じていたことはありましたか。
最初は本当に相場感がわからなかったんです。この場所の家賃が高いのか安いのか、まったく判断がつかなかったので、相場を知るために徹底的に色々な物件を見て回っていました。実際に患者さんが来そうな立地なのか、街の雰囲気はどうかということも見ながら、都内は家賃が高いので、リスクを抑えて小さく始めるのか、規模を拡大するべきかどうか、かなり悩みました。駅から離れれば、より広い物件を確保しやすくなりますし、ショッピングモールのような施設も候補に挙がっていたため、そうした場所も含めて検討していました。
数ある選択肢の中で、今回の物件に決められた決め手は何だったのでしょうか。
正直に言うと、一番の決め手はG.C FACTORYと一緒に進め、かなりの値下げ交渉ができたことです。それがなければ、この物件での開業は難しかったと思います。手続きも全部進めていただき、最後は背中を押してもらった感覚もありますね。物件を初めて見たときの印象はいかがでしたか。
かっこいいな、という印象が強かったです。待合室はカフェのような雰囲気にしたいという想いがあったので、そのイメージにとても近いテナントでした。スターバックスが入っていても違和感のないような外観と内装のテナントで開業できたのは、良かったと思っています。開業してから見えてきた、想定と実際の違い
開業前に想定していた患者層と、実際に来院される患者数との間に違いはありましたか。
嬉しい想定外だったのは、50代、60代の女性の方がマウスピース矯正に興味を持ってくださることが多かった点です。立地についても、この通りは車がほとんど通らず、賑やかな商店街という雰囲気でもありません。当初はそこまで期待していなかったのですが、歩行者にとっては通りやすい道になっていて、通りかかって知っていただいたり、看板を見て来院してくださる方が想像以上に多く、良かったと感じています。
外からもはっきりわかる看板が印象的でしたが、設計の段階から意識されていたのでしょうか。
まず気づいてもらうこと、知ってもらうことが最初にとても重要だと考えていました。費用はかかりましたが、間接照明を使って夜は11時までライトを点けておき、朝も6時になったら自動で点灯する設定にしていて、今もそのまま運用しています。この通りは夜になると比較的暗いので、明るいだけでもかなり目立ちます。もちろん明るさへの配慮はしながらですが、これは開業して良かったと感じている点の一つです。
この地域では、近隣にお勤めの方も患者さんとして来院されるのでしょうか。
西荻窪にはオフィスビルがほとんどないので、お勤めの方は、あまり多くありません。患者さんのほとんどは地域にお住まいの方です。隣の駅から来られる方も多少はいますが、そこまで多くはありません。そこで今後の戦略としては、荻窪や上石神井など、バスでアクセスできるエリアまで診療圏を少しずつ広げていきたいと考えています。アプローチとしてはウェブが中心になると思っていて、リスティング広告の対象範囲を広げたり、Instagramなどで「杉並区」「吉祥寺」といったキーワードを意識した広告を検討しています。
新築物件ならではのメリットとして感じている点はありますか。
新築なので、とにかく圧倒的に綺麗です。エレベーターもありますし、専用の階段もあって、自分の医院のためだけの階段があるような感覚があります。換気もしっかりできていて、変な匂いがすることもありません。また、テナントとして隣も含めて活気があるのも良いところです。上の階には別のクリニックが入っていて患者さんの流れもありますし、近くの整体の方から患者さんをご紹介いただいたり、連携のお話をいただくこともあります。
この地域はチェーン店が少なく、個人経営のお店が多いので、新参者同士で助け合う雰囲気があります。商工会には正式には入っていないのですが、それでも地域のお店の方々との交流が自然と生まれていますね。
使いやすさとコンセプトを両立させた内装
スタッフの方から見た、働きやすさについてはいかがでしょうか。
自分なりにかなり考えて設計したので、使いやすくできていると思います。真ん中に消毒室を配置し、その周りをユニットが囲むような形にして、消毒室からの出口を2つ設けることで、一方通行にならないよう工夫しました。また、テナント自体を広めに取ってユニットを詰め込みすぎないようにしたので、患者さんにとってもスタッフにとっても、息苦しさを感じにくい空間になっていると思います。
内装のデザインについて、こだわった点をお聞かせください。
内装は、以前から「このデザイナーに作ってほしい」という方が頭の中にあり、その方にお願いしました。実際には、自分が想像していたよりも多くの提案をいただいて、それを採用していく形で進んでいきました。今回のことで実感したのは、プロに任せた方が良いものができるということです。開業は一人では絶対にできないということがよくわかりました。任せるべきところはプロに任せる、その重要性を強く感じましたね。
依頼先を決める際も、複数社を比較したというより、最初からこちらの会社にお願いしたいという気持ちが強くありました。過去に手掛けられた医院の写真をホームページで見て「良いな」と感じたものをたどっていくと同じ会社だった、ということが何度かあったんです。医院の雰囲気がしっかり決まっていると、自然とその会社にたどり着くのだと思います。
内装のコンセプトについて教えてください。
一言で言うとカフェ風、というだけではまとめきれないのですが、歯医者っぽくなりすぎず、落ち着いてリラックスした状態で治療やメンテナンスを受けられる空間を意識しました。お子さんからご年配の方まで対応できるよう、院内全体に統一感を持たせています。そのため、子ども部屋のような専用スペースはあえて作らず、どの世代の方にも過ごしやすい空間を意識しました。医療機関としてのしっかりした印象は保ちながらも、緩すぎない誠実な雰囲気を内装から感じてもらえるようにしています。第一印象は入り口や中に入った瞬間の空気感で決まると思っているので、そこは強く意識しました。
実際に来院される患者さんは、どのような年齢層の方が多いのでしょうか。
30代から50代くらいの女性が多いですね。狙っている部分もあるのですが、女性から来院いただいて、そこからお子さんやご主人へと広がっていく流れが一番良い形だと考えています。コンセプトに共感していただける方が自然と集まってきている印象があります。開業準備で実感した、ワンストップ支援の心強さ
開業支援業者を選ぶにあたって、重視していたポイントはありますか。
開業にあたっては、同時並行で進めなければいけない準備がたくさんありました。G.C FACTORYには、物件探しから事業計画の策定、融資のサポートまでしていただき、非常に心強かったです。
一括してサポートを受けたことについて、感想をお聞かせください。
一つの会社でまとまっているので、私が伝えたことが自然と各担当者に共有される感覚があり、自分が間に入って情報をつなげる必要がありませんでした。その仲介の部分をすべて引き受けてもらえたのは、圧倒的に楽でしたね。開業準備の中で、一番大変だったことは何でしょうか。
やはり日程を調整することが一番大変でした。働きながら打ち合わせもこなさなければならず、自分は何とかできましたが、これができない方もいるのではないかと思います。特に大変だったのは銀行とのやり取りです。銀行は夜には対応してもらえないので、日中の忙しい時間に判子を押しに行ったり、書類を取りに行ったりする必要があり、慣れない手続きを働きながら進めるのは負担が大きかったですね。ただ、窓口が一本化されていたおかげで、初めての開業でも混乱せずに進められたのは大きかったと思います。
これから開業される先生へ
物件を決める上で、大切だと思うことを教えてください。
まず、条件をいくつか事前に決めておいた方が良いと思います。良さそうな物件に飛びついてしまうのは、あまり良くない気がします。それから、自分がやりたい医療とその地域が合わない可能性があるので、どちらかを先に決めた方が良いと思います。話題性のあるクリニックを目指すのであれば、吉祥寺のようなエリアも選択肢になると思いますし、地域に根付きながら、コツコツと診療を続けていきたいのであれば、地域密着型の西荻窪のようなエリアが合っていると思います。まずは、コンセプトを決めてから物件を探す方が良い、というのが実際にやってみて感じたことです。
初めて開業する先生は、分からないことが多いと思います。だからこそ、良い物件は良い、合わないと思う部分は合わないと、率直に伝えていただける関係性が大切だと感じました。
今後のクリニックの展望についてお聞かせください。
まずはこの医院を完成させることを考えています。ユニットをもう1台増やせる余地があるので、それに合わせてドクターやスタッフを増やし、成長しきれる部分をしっかり成長させたいです。その上でまだ患者さんの需要があれば地域の中で拡大を検討していく、という考え方です。遠くに2院目、3院目を作るというよりは、西荻窪の患者さんをより良くしていくことに力を入れたいと思っています。
最後に、地域の患者さんへのメッセージをお願いします。
「子供の未来と家族の健康を支える歯科医院」という理念を掲げて診療をしています。患者さん同士の横のつながりも大切にしながら、歯のことならまずここに相談しよう、と思ってもらえる医院を目指したいと思っています。予防歯科を中心に、治療というよりは予防で通っていただく方が、患者さんにとっても気持ちの良い通院になると思っています。そのうえで、矯正や精密なインプラントといった専門性の高い治療にも対応できる体制を整えていきます。第一に相談したいと思ってもらえる歯医者であること。そして、スタッフを育て、私以上に活躍できるドクターを育てることで、より患者さんから信頼していただける医院に育てていきたいと思います。

